今回は、長くプロの皆さんに愛されているモノブロックストロボSQ300を取り上げます。
SQといえば…
「①速いチャージスピード」
「②短い閃光時間」
「③光量の安定性」
これらは「シリーズカット調光」を採用することで実現しました。
「シリーズカット調光」は今でこそ大型ストロボにも一般的に使われるようになりましたが、SQを発売した当時はまだまだ珍しく、クリップオンストロボの調光方式として認識されていました。リリースから10年以上経ちますが、「速く正確な明るさで光る」という基本性能をご評価いただき、いまだに多くの方にご購入、ご愛用頂いております。
さて、3つの特長についてもう少し詳しくお話しします。
①速いチャージスピード
300Wsフル光量でも充電時間は0.9秒なので、ファッションなどテンポよく撮りたい場合や、ポートレート撮影で良い表情のピークを撮り逃したくない方におすすめです。
②短い閃光時間
光量を下げるほどに閃光時間が短くなります。1/64の時は1/8000秒なので、水滴をくっきりと撮影したい場合などいわゆる、高速閃光撮影にもお使いいただけます。また、動きの激しい被写体もブレることなく撮影できます。
③光量の安定性
発光毎の光量ムラがほとんどないので、ストレスなく撮影できます。一括で後処理する場合にも有利です。
加えて、プロペットのストロボ全てに共通する「コンパクト」で「頑丈」という特長も持ち合わせているので、特にショット数と移動が多い、お忙しい方々にご愛用頂いています。
(ちなみに、SQシリーズは里帰りしてくる修理依頼品のほとんどが放電管の消耗による不発光です。がっつり使っていただいて、ありがとうございます!)
注意していただきたいのは、色温度についてです。
弊社のNシリーズ・Eシリーズは「電圧調光」(一部コンデンサー調光)を採用しており、光量を下げると色温度も下がる(赤くなる方向)のですが、SQの「シリーズカット調光」の場合、光量を下げると、色温度は上がります(青くなる方向)。
ちなみに、MONO300Bのカラーモードでは電圧調光とシリーズカット調光を組み合わせており、フル~1/128まで全光量ほとんど色温度の変動がありません。
まとめると、下の図のようになります。
調光方式 |
機種 |
光量を下げた時 |
電圧調光 |
N・E |
色温度↓赤くなる |
シリーズカット調光 |
SQ |
色温度↑青くなる |
電圧+シリーズカット調光 |
300B |
ほぼ一定 |
SQとN・Eを一緒に多灯でお使いになる場合のTips📝
一番大きな光量の所にSQをお使いになると、SQならではの高速チャージが生かせるのとともに、色温度を低く抑えられるのでお勧めです。